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●第2回 ターンの理論及び練習


競技で大切なのはターンと斜滑降です。そのうちターンでは、いかに細いラインで滑るかということが求められ、競技者はそのために厳しいトレー二ングを行ないます。

細いラインで滑るためには、重心移動、膝の角度、外足の荷重など幾つかの要素が重なっています。またターンとターンを結ぶ斜滑降も大切で、正しいポジションをとらないとエッジが食い込み、スキーがフォールラインに向いてくれません。直線的なときには平踏みをしますし、アイスバーンではエッジを立てフォールラインに向けるなど、ポールのセットやバーンの状況によって滑りが変わってきます。ただし、斜滑降では、絶対にデラパージュをしないことが大切です。

よく大きなターンをするときに「斜滑降が問延びし、次のターンまで何をしてよいか分からない!」と言うことがよく聞かれます。それはターンで急激に曲げすぎて斜滑降が長くなりすぎるためです。ターンとターンをつなぐ斜滑降ではターンドライブを正確に作り、少しでも短くもっていくことが重要です。

競技スキーでは正確なターンドライブと細いラインのカービングターンを作らなければタイムは縮まりません。そのために競技者はいろいろなトレー二一ングをします。ですから、ただボールを滑っているだけでは、ポールに慣れだけで決してタイムは縮まりません。

タイムを縮めるには正しい理論を理解し、トレーニングを行なうことが重要なのです。

今回は正確なターンドライブとカービングターンをするための理論とトレーニング方法を考えてみたいと思います。

◎回転するとは

スキーヤーがターンをしているとき、遠心力で外側に引っ張られます。その外側に引っ張られるカに対応して、重心をターンの中心方向(内傾姿勢)にもっていくことにより、雪の反作用が伴い弧が描かれます。スキーヤーは、角付けの角度を変えたり、重心移動によりターンに影響を与えます。スキーヤーが重心を角付けされたスキーの縦方向にそって前方に移すと、スキーの荷重が大きくなり回転する力が生じます。また、脚と胴の逆ひねりや角付けされたスキーの片側だけに働く雪の反作用などによって回転します。

図① 重心の移動が少なく、重心の軌跡とスキーの回転軌跡があまりはなれていません。内傾姿勢をうまく使えておらずズレも大きい。
              図①

図② 膝だけ内に入れてしまっているため、図1同様デラバージュが生じています。
               図②

図③ 内倒してしまって、内スキーに乗りバランスを崩しています。内傾姿勢と内倒の違いについては注意して下さい。
              図③

図④ 遠心力に対応して重心の軌跡とスキーの回転軌跡が離れています。内傾姿勢をうまく使った夕一ンのズレが少ないターンです。
              図④

 
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